数年前にCDでリマスター再発が出たので物珍しさ、これまで未聴の音源というくくりにはならないが元々ソノシートの音源だけにこうしてVINYL化は一ファン、いやアナログ時代に出た音源としての価値を堪能できるのは嬉しい。これはCDでは決して味わえない。メンバー的にもスターリンの名前が隣り合わせで挙がる奇形児。スターリンが陽であれば確実に奇形児は陰だ。より人を不快にさせる為かどうかは個人的な判断だが、時代性を考えるとバンド名共々強烈だ。アメリカで言えばFLIPPERのように反感を買う姿勢が音に表れている。まさに毒をまき散らし“のた打ち回る”って表現はこの音楽を指す。スピーディーなハードコアが猛威を振るう中、スピードに頼らず爆音と陰なエナジーをまき散らした日本人にしかできないサウンドの歴史の一面を感じろ!今後も奇形児の復刻、新作含めADKとしリリースされるのは時代は変われど古き良き文化は死なないのだ。