2015年Dickieの訃報により活動が停止してしまったH.D.Qでしたが、ついに残されたメンバーが悲しみを乗り越え再始動。そして、今作は往年の哀愁メロディックの復活です!もちろんH.D.Qの唯一のオリジナルメンバーDickie亡き今は、H.D.Q名義こそ封印しましたが、H.D.Qと言われみんなが頭に浮かぶH.D.Qサウンドはゴリーがヴォーカリストになってからのメロディックサウンドなんじゃないだろうかと思うんで、変名はする必要はあったのかなと思っちゃいますが。そこはやっぱりディッキーとゴリーの友情においてはそうする必要があったんだろう。今作は、残されたメンバーに加え、UKエモーショナルメロディックのSHUTDOWN、そして近年ではTHIRY SIX STRATEGIESで活動していたナイルを迎え、DIAZ BROTHERSと名乗っての登場!これが文句なしの素晴らしさで驚きすら覚えました!JONESの頃のヴォーカルに戻ったというかSTOKOEのEP時のような引っ込んだヴォーカルでこの少しシャガれてパワフルでのびやかな声質こそゴリーの持ち味であり、見事にその声が生かされた楽曲に涙!!1曲目から素晴らしすぎる!H.D.Qそしてこの手のサウンドの大元となるLEATERFACEとはギター・ワークが棲み分けができている所、かといってJONESでもないスピード感と耳に残るメロディーでディッキーの存在を継承しつつ自身のギターサウンドが素晴らしい!何よりUKメロディック狂なら何処かで耳にしたであろう数々のバンドのフレーズが取り入れられていて時折HOOTON 3 CARやBROCCOLIを思わせて、総評してUK哀愁メロディックを体現しているのがデカい。ここ最近のベテラン勢による新バンドはダイナミックさやヴォーカルを前に出す感じが主流に思えました、ヴォーカルを引っ込めた事で古き良きサンダーランド・サウンドの復活!これは名作誕生!ゴリーの歌詞はディッキーへのメッセージで溢れていて、やっぱり二人の間には二人にしかわからないことがたくさんあるんだろうなと思わされました。まあ、当然っちゃ当然だけど。人生ってせつねーな。(O)
(収録曲)
1 ALL OF YOU
2 SCORCHED
3 THE HARDEST GOODBYE
4 MELANCHOLY HAND GRENADES
5 HEAVEN KNOWS
6 EMPTY BAR STOOL
7 THIS IS MY OPPRESSOR
8 ON MEMORY HILL
9 I SEE NO JUSTIFICATION
10 THIS HATING NATION