SAD BOYSのJAPAN TOUR用にリリースされたSPLIT EP。RAW DISTRACTION、STAGNATIONと三者三様の表現が現れているSPLIT。キャッチーでポンコツなPOGOっぽさもある（俺にはPOP PUNKに聴こえる）SAD BOYSにノイズコアというより生楽器で電子音を作り出そうとしているかのようなSTAGNATION。本日から始まるツアーでこの三者が面白いモノを見せてくれるだろう。だが今作で特質すべきはやはりRAW DISTRACTIONだろう。個人的には絶賛できなかったEPで感じたモヤモヤを吹き飛ばしてくれたこの“NO.7”だ！ヴォーカルの語尾の伸ばし具合、そこに噛付くコーラスの音のバランスがぐちゃうぐちゃに聴こえるようでいて、実際はバンド全体の勢いに繋がっている。さらにそれぞれのパートが出す一音一音のぶつけ方には、音としての拘りをビシビシ感じることもできる。これですよRAWの持ち味は。この勢いを俺は待ってたんだ！まるで最近のライブを真空パックしたかのような音源。この曲には何も文句はつけられない。これこそ彼等の渾身の一撃だとおれは思う。この長いツアーで更なる進化を遂げるであろうRAW DISTRACTIONSには更に期待が高まるばかりだ！(R)